人工膝関節置換術後に聞きたい事

人工膝関節置換術後の仕事復帰期間

多くの患者さんは、人工膝関節置換術後、いつ仕事に復帰することができ、通常の活動を再開できるかを知りたいと考えています。

迅速な回復を望む気持ちは患者間ではほぼ共通していますが、回復時間そのものの価値はあまり理解されておらず、評価もされていません。

患者さんの回復に問題がなければ、6週目にはオフィスワークや同様の軽作業に復帰することができます。

ただし、復帰してからの、第1週目は半日を3回第2週目は全日を2回第3週目は半日を5回第4週目までにフルタイムにするなど、段階的に行う必要があります。

仕事復帰後の働き方

・第1週:半日を3回
・第2週:全日を2回
・第3週:半日を5回
・第4週:フルタイム

人工膝関節置換術からの回復には最低でも3ヶ月かかりますが、大抵の場合は6ヶ月が必要です。全身の回復には8ヶ月から10ヶ月ほどかかります。

リハビリ中の改善の度合いは、手術前の健康度体重痛みを管理する能力に左右されることが多いです。手術の種類や患者さんの年齢も回復時間に影響をえます。

術後のリハビリに影響する因子

・手術前の健康度
・手術前の体重
・痛みを管理する能力

出来るだけ早く仕事に復帰したい場合、理学療法士の先生の言うことをよく聞いてリハビリを行うことが一番の近道です。

手術後の専門家と伴に行うエクササイズは、自分で勝手に行うより迅速な回復のための基礎を築くのに役立ちます。

手術後はとても大変なので理学療法士の先生の要求にこたえることが出来ない場合もあるかもしれません。

そんなときは何もせずに休息をとりましょう。回復中の体には適度な休息も必要だということを覚えておいてください。

膝関節置換術を受ける患者さんの間では、車の運転はよく質問されます。一人ひとりの回復速度が異なるため、車を使用できるようになるまでの正確な時間をピンポイントで示すことは困難です。

再び車を運転するには、膝の筋力と反射神経を取り戻し、眠気を誘うような痛み止めを服用していないことが必要です。ほとんどの医師は約6週間を推奨しています。

仕事に復帰できるかどうかは、あなたの仕事の条件によって異なります。

身体的に負担の大きい仕事をしている患者さんは、6ヶ月は仕事をしないことが多いです。

デスクワークや事務職をしている患者さんは、6週間以内に仕事に復帰できるかもしれませんが、6週間という期間は最短です。復帰が早すぎると、長期的な回復を妨げることになります。

デスクワークなどの軽作業であっても、復帰するための目安は痛みを管理可能なレベルにして、自立して移動できる必要があります。

痛みのコントロールが出来ており、自立して移動できる患者さんは2ヶ月以内に職場復帰が可能です。

仕事復帰の目安

・体の負担が大きい仕事:6か月
・デスクワークおよび事務職:2か月
自分で痛みをコントロールでき移動が自立できることが条件

痛みやコリがひどい場合は、フルタイムの仕事への復帰を遅らせることもあります。リハビリテーション、回復、職場復帰は急ぐべきではなく、医師や理学療法士の指示に従って行うべきです。

いずれにせよ、焦りはあまりいい結果を生みません。